『SILENT HILL: Townfall』(サイレントヒル タウンフォール)を1周目クリアしました。リザルトのクリアタイムは31時間ですが、忙しい時期に遊んでいて寝落ちしたまま放置した時間が12時間ほど含まれているので、実際に遊んだのは20時間弱です。難易度はノーマル。
結論から言うと、ステルスと謎解きに全振りした、大人向けの『SILENT HILL』です。
霧の漁村の空気と、社会性のある物語は本物。ただし難易度と謎解きの難しさは覚悟が要ります。ノーマルでもハードかと思うほど厳しく、後半の謎解きはヒントありでもかなり難解でした。
買う人を選ぶ作品だと感じたので、この記事ではその「選び方」と「ストーリーの要約」と「レビュー」を紹介したいと思います。(ストーリーの核心は、後半に折りたたみで分けています。)
この記事の内容は、動画でも解説しています。5つのエンディングの考察まで含めているので、読むより聴きたい方はこちらをどうぞ。
基本情報と結論
- 発売日:2026年9月24日(デジタルデラックスエディションは48時間のアーリーアクセス付きで、9月22日からプレイ可能)
- 機種:PS5/PC(Steam・Epic Games Store)
- 価格:デジタルデラックスエディション 8,580円(税込、私の購入時)。通常版は別価格
- 開発:Screen Burn(スコットランド)/発売:KONAMI
- 舞台:1996年、スコットランドの架空の漁村セント・アメリア
- 視点:一人称。操作キャラクターが複数入れ替わる(シリーズ本編初のマルチ主人公)
- クリア時間:31時間13分(うち寝落ち約12時間、実質20時間弱。ノーマル、謎解きはヒントあり、1周目)
- エンディング:5種類。私の1周目はバッドエンド「放棄」でした(軽いネタバレ)
- メタスコア:PS5版81点(72件。好意的57・賛否15・否定的0。2026年9月27日時点)
- 買うべき人:ステルスの緊張感が好き。謎解きに時間をかけられる。社会派の物語を味わいたい大人。『SILENT HILL f』より原点寄りの雰囲気を求めている人
- 待つべき人:派手に撃ち合いたい。待つのが苦手。謎解きで詰まるとやる気が切れる。社会性を感じる、大人向けのサイレントヒルのため中高生には刺さりにくいかもしれない


どんなゲームか
一人称視点で霧の漁村を歩き、敵から隠れ、ガジェット(CRTV)で手がかりを拾い、謎を解く。戦闘は「できる」が基本的には「ステルス」がメインの設計です。ポケットテレビやポケベルといった1996年らしい道具が探索の鍵になっています。CRTVは周波数を合わせると敵の反応を拾い、謎解きのヒントや物語の断片も拾える。ただし後半は敵の動きが読めてくるので、出番は減っていきます。

従来の3人称とは違い、視界が狭い。敵の足音や呼吸を頼りに位置を探る場面が多く、ヘッドホンかイヤホンは必須です。私はこれで敵の接近に何度も救われました。

操作するのは、外部監査人のサイモン、看護師のゾーイ、そしてリチャードの3人。舞台は海上プラントの事故を抱えた漁村で、事故を起こした企業CEGをどう扱うかが、この物語の「社会性」の芯になっています。
物語は「社会性」が前面に出ています。過去作のような個人の罪や喪失より、町という共同体が抱える問題が中心にあり、大人向けの『SILENT HILL』という印象が強い。社会人には刺さると思いますが、中高生には難しすぎるかもしれません。

クリア時間:表示は31時間、実質は20時間弱
電撃オンラインのレビューでは初回クリア約13時間とあります。私のリザルトは31時間13分ですが、東京出張や案件の仕事と重なった時期に遊んでいて、寝落ちしたまま放置した時間が12時間ほど含まれています。実質は20時間弱。それでも13時間との差は残り、その差はステルスで待つ時間と、謎解きで詰まる時間です。
敵の巡回をやり過ごすために物陰でじっとしている時間が長く、謎解きは後述のとおり総当たりに近い箇所もありました。テンポよく進めば13時間、丁寧に(あるいは私のように迷いながら)遊べば20時間、という幅のあるゲームです。
リザルト画面の数字を挙げると、セーブ69回、倒した敵120体、回復アイテム使用64回、発見した電話番号は13件中6件。「隠れていた時間」は10分30秒と出ますが、これはロッカーなどに入った時間だけの集計のようで、物陰でしゃがんでやり過ごした時間を含めればもっと長いはずです。

難易度:ノーマルでもハード級
ノーマルで始めましたが、途中で何度も「これ、本当にノーマル?」と思いました。理由は3つ。
- 「ウェイト」と呼ばれる、捕まると即死に近い敵がいる。ステルス強制の元凶で、海外メディアの不満もほぼこの敵に集中しています。雑魚敵でも掴まれると体力の8〜9割を持っていかれることがある。1〜2割で済むこともあり、条件は分かりません。ボタン連打で軽減できている気はしますが、見た目は変わらないので確信はない
- 敵の探知が鋭い。音に反応して寄ってくるので、走れる場面が限られる
- やり直しの負担。チェックポイントの間隔が広いエリアがあり、1回のミスで数分~数十分ほど戻される


これが「緊張感がたまらない」に転ぶか「ストレス」に転ぶかで、評価が真っ二つに割れます。私は前者でしたが、後者の人を責められないバランスだと思います。
難易度はストーリー/ノーマル/ハードの3つ。何度も死ぬと「難易度を下げますか」と聞かれます。途中で上げることはできないので、迷ったらノーマルからスタートし、ストレス感じるなら途中で下げていいと思います。

謎解き:ヒントありでも難解
謎解きにはヒントあり/なしの2種類のモードがあります。私はヒントありで遊びましたが、ヒントありでも難解で、特に後半は意味が分からなすぎて、「これ、総当たりじゃないと解けなくない?」と感じたのが正直な感想です。

擁護すると、前半〜中盤の謎は手応えがあり、解けたときの達成感はシリーズ随一です。問題は後半の一部で、法則が読み取れないまま組み合わせを試すことになる。「詰まったら攻略を見る」と最初から決めておくのが、本作を楽しみ切る現実的な方法だと思います。実際、私も一部の謎解きで白旗を上げて、攻略を見ました。それを許せない人には向きません。

戦闘とリソース:バイオよりシビア
殴り合いも、銃でのドンパチもできます。ただし弾は少ないし、打撃武器はすぐ壊れる。どの敵を倒し、どの敵をやり過ごすかの取捨選択が常に求められます。リソース管理の厳しさは『バイオハザード』より上です。

結果として、戦闘は「勝つため」ではなく「逃げ道を作るため」に使うものになります。ここが本作を「ステルス特化」と呼ぶ理由で、派手にドンパチしたい人には向きません。


エンディングは5種類。分岐は「倒した数」と「拾った手がかり」
エンディングは5種類。分岐は「倒した敵の数」と「集めた手がかりの数」のバランスで決まるようです。
私は120体倒して「放棄エンディング」でした。つまり殴りすぎです。2周目に「倒す敵を絞る」と書いたのは、この仕組みが理由です。
5つの名前と条件は、SNS上の検証に基づきます。名前自体にネタバレはありませんが、条件を自分で探りたい人のために折りたたんでおきます。
エンディング5種類の名前と条件(👈クリックで表示します)
- 放棄:倒した数が発見物を上回るか、撃破数が60を超えたとき(目安)。私はこれでした
- 永遠:発見物が倒した数をわずかに上回る程度で、撃破数60未満のとき(目安)
- 正義:発見物が倒した数を大きく上回り(目安は差20以上)、撃破数60未満のとき
- 犬:2周目限定。コインを3枚、募金箱に入れる
- UFO:2周目限定。奇妙な本を3冊読み、記号の謎を解く
ストーリーの要約(ここから先はネタバレ)
ここまでネタバレを避けてきましたが、この作品の「社会性」を伝えるには筋を書く必要があります。クリア済みの人、買わないと決めた人、ネタバレ込みで判断したい人だけ開いてください。
ストーリーの要約と、3つのエンディングの意味(👈クリックで表示します)
舞台の漁村セント・アメリアは、沖合の海上プラント「SWDP」の爆発事故を抱えています。死者は96人(作中の台詞では作業員95人と語られる場面もありますが、ドアや掲示板に刻まれた「96」が繰り返し強調されます)。運営していたのは、石油化学系とみられる企業CEG(チャップマン・エナジー・グループ)で、CEOのリチャード・ショーが老朽化した安全部品の交換を先送りしたことが原因でした。
主人公サイモンは、事故の前にCEGに雇われた外部監査人で、事故の唯一の生存者です。重傷を負い、心臓移植が必要になった彼に心臓を提供したのがリチャード。ただし善意ではありません。物語の終盤で明らかになりますが、提供と引き換えにサイモンを縛り、調査委員会で「責任は亡くなった技術者にある」と虚偽の証言をさせていました。看護師のゾーイは、そのサイモンの治療に関わった地元の人間です。
敵が事故の作業員を思わせる姿をしているのは、直接の説明こそないものの、それらしい描写があります。

町の住人が主人公の罪悪感を映してクリーチャーに見える、というのは『SILENT HILL』シリーズの定番で、本作もその流れにあります。過去作が個人の罪と喪失を描いたのに対し、本作は企業と共同体が事故をどう処理したかを描く。これが「大人向け」「社会性」と言われる理由で、私が社会人には刺さると書いたのもここです。
3つのエンディングが意味するもの(私の解釈)※ネタバレ注意
放棄エンディングは、暴力による報復の結末です。
過去を正す代わりに、怒りに任せて相手を消す。ループは続き、町はさらに荒れ、誰も救われない。敵を積極的に倒したプレイヤーに出やすく、「力で解決しようとすると事態は悪化する」というメッセージだと思います。私はこれでした。
永遠エンディングは、受け入れきれないまま続くループです。
罪悪感から逃れられず、受容も拒絶も中途半端な状態。変わりそうで変わらない、シリーズらしい「囚われ続けたまま」の結末で、探索と戦闘のバランスが中途半端だと出やすい。「中途半端な理解では本当の解決にならない」ということでしょう。
正義エンディングは、真実を暴き、責任を引き受ける結末です。
個人的な復讐ではなく、町と被害者のために向き合う。CEGの隠蔽を暴くことで社会的な償いを果たす、グッドエンド寄りの結末で、無駄な戦闘を避けて真相を追ったプレイヤーに与えられます。「理解し、受け入れることで前に進める」という肯定的なメッセージだと受け取りました。
犬とUFOはシリーズ恒例のおまけなので、ここでは触れません。
※私が見たのは放棄エンディングだけです。永遠と正義の意味は、条件と他のプレイヤーの報告から推測したものなので、解釈が違うなら全エンディング制覇後に追記(修正)します。
物足りなかった点
- 敵とボスの種類が少ない。同じ相手と何度も向き合うことになり、後半は新鮮味が薄れる。海外メディアも同じ指摘をしていました
- 後半の謎解きの一部が、解かせる気があるのか疑わしい。難しいのと理不尽なのは別で、後半は後者に寄る箇所がある
- セーブの手間。セーブは電話ボックスや家の電話から、電話番号を打ち込んで行います。アイデアは面白い。ただしコール音が終わるまで待つ必要があり、コール中に敵に襲われることもある。セーブのたびに安全を確保しなければならないのが地味にストレスで、キーアイテム取得時のオートセーブがほしいという声には同意します
メディアの評価
国内外とも「雰囲気と世界設計は最高水準、ステルスと難度で評価が割れる」で一致しています。
| 媒体 | 評価 | 要点 |
| Metacritic(PS5) | 81点/72件 | 好意的57・賛否15・否定的0 (9月27日時点) |
| 電撃オンライン | 10/10 | 社会性のある物語を高評価。謎解きは難しいが達成感がある。 初回クリア約13時間 |
| ファミ通.com | レビュー(点数なし) | ステルス重視の一人称ホラー。ガジェットが鍵。 大人向けの『SILENT HILL』 |
| IGN | 8/10 | 圧迫的な雰囲気と魅力的な謎。 ポケットテレビが序盤のスリルを少し削ぐ |
| GameSpot | Great | 戦闘は避けるのが最善。厚い雰囲気と音楽。一部ステルスがストレス |
| VGC | 3/5 | 世界設計は随一だが、中盤以降のステルスがイライラを招く。 敵の種類が少ない |
| The Guardian | — | スコットランドの漁村を舞台にした恥と苦しみの物語。 社会的テーマが強い |
電撃の10点とVGCの3点が同じゲームについて出ているのが、本作の性格をよく表しています。合う人には満点、合わない人には平凡。私の評価は中間より上。ただし人に勧めるときは、必ず条件を付けます。
他のプレイヤーはどう見たか
Xでは、批評家より辛口の声が目立ちます。一人称の没入感と霧の町の空気は評価されつつ、「待つだけのステルス」「即死寄りの敵」「ヒントが少ない謎解き」「セーブの不便さ」が繰り返し挙がっています。周回する人と「1周でお腹いっぱい」の人に割れている印象です。
熱中した声
英語圏でも「雰囲気・グラフィック・音楽はトップクラス」「『SILENT HILL f』より原点に近く、パズルも良い」という投稿を見かけました。私の実感に近いのはこちらです。
ストレスを強く感じた声
謎解きが「総当たり前提」という批判は、私も後半で同じことを思いました。一方で、上の投稿を引用して「見送る」と決めた人もいて、難しさそのものが購入判断の材料になっているのが本作の現状です。
買うべき人・待つべき人
買うべき人
- 物陰で息を殺す時間を「緊張感」として楽しめる人
- 謎解きに時間をかけられる人、詰まったら攻略を見ると割り切れる人
- 社会派の物語を、説明されなくても読み解きたい大人
- 『SILENT HILL f』より原点寄りの、霧と静けさの『SILENT HILL』を求めている人
待つべき人(セールや評価の落ち着きを待つ)
- 銃で撃ち合う爽快感を求める人。弾は少なく、戦闘は主役ではない
- 待たされるのが苦手な人。ステルスの待ち時間は本作の本体
- 謎解きで詰まるとやる気が切れる人。
- 社会性のある物語の読み解き考察に慣れていない人
- 敵の種類の豊富さや、ボス戦の派手さを重視する人
まとめ
20時間近く、ほぼずっと緊張していました。それが「たまらない」だったのは、霧の漁村の空気と、社会の裏側を覗くような物語が最後まで引っ張ってくれたからです。反面、後半の謎解きと敵の種類の少なさは、正直に言って物足りない。ステルスと謎解きが好きなら買い。派手さと爽快感を求めるなら待ち。2周目はエンディングを変えるために、倒す敵を絞って挑むつもりです。

YOSIKΛのひとこと

最近のホラーゲームはサバイバルアクション寄りになっている中、
SHタウンフォールは珍しくサバイバルホラーしてる作品という印象でした!この辺は好みが分かれるところかな?
参考
- Silent Hill: Townfall — Metacritic(2026年9月27日閲覧)
- 『サイレントヒル:タウンフォール』レビュー — 電撃オンライン(2026年9月21日)
- 『SILENT HILL: Townfall』レビュー — ファミ通.com(2026年9月21日)
- 『SILENT HILL: Townfall』90分プレイ感想 — IGN Japan
- Silent Hill: Townfall Review — IGN
- Silent Hill: Townfall Review — GameSpot
- Silent Hill: Townfall review — VGC
- Silent Hill: Townfall review — The Guardian(2026年9月21日)










コメント
コメント一覧 (4件)
序盤は退屈な展開だったけどストーリーが進むにつれて面白くなるタイプのゲームだなと思った。
途中まで何やらせてるのかよくわからないストーリーだったけど後半でサイモン、ゾーイ、リチャードの正体に気が付いた時は脳汁ドパドパよww
人を選ぶゲームですが刺さる人には滅茶苦茶刺さると思います(๑•̀ㅂ•́)و✧
まだクリアしてないんやけどサイレントヒルFにハマった俺はなんか微妙に感じた
サイレントヒルfとは真逆に位置するゲームデザインなのでその感想はごもっとだと思います!